英語民間試験について①

大学入学共通テストにおいて導入予定となっている
英語成績提供システムについて、
英検「従来型」が不合格となったことについて
前回の投稿で書きました。

しかし、その後いろいろな資料を読み
まだまだ不勉強な点がありましたので、
よし、ちゃんと調べてまとめてみようと思いました。

かなり長くなると思われるので、
何回かに分けて投稿したいと思います。

タイトルに丸数字で番号を振りますので
そちらでご確認ください。

まず、参加申し込みをしたのは
7つの実施主体24の資格・検定試験でした。
ひとつの実施主体がいくつも参加申し込みできるということに
少し違和感も感じますが、
どういうかたちなら大丈夫なのかを
申し込みする側も
線引き確認しながらとなったのではと推測されます。

結果としては7実施主体22の資格・検定試験が参加要件を満たし
1実施主体のものは条件付きで参加要件を満たしたと判断され
参加要件を満たさなかったとなったのは
1つの実施主体での資格・検定試験と
1つの実施主体での資格・検定試験の1部の方式となりました。

それぞれについては
独立行政法人大学入試センターHPより以下をご覧ください。
PDFファイルになりますのでご注意を。

大学入試英語成績提供システム参加要件を満たしていることが確認された資格・検定試験(104KB)

条件付きで、参加要件を満たしているとみなすことができると判断した資格・検定試験(121KB)

現時点では、参加要件を満たしていることを確認することはできないものと判断した資格・検定試験(134KB)

IELTS Australiaが条件付きで参加要件を満たしたと判断された理由は
上記リンク先に書かれていますが
平成28年6月に試験が開始されたため
参加要件第4の1で求める2年以上の実施実績を
まだ満たしていなかったため
今後の継続実施を前提条件として認めるとなったわけです。

Linguaskill(リンガスキル)が認められなかったのは
日本での実績がほとんどなく、条件を満たせなかったようです。

さて、ネットなどでもニュースとなったのが
英検の従来型が不合格となったことです。

1つの実施主体での資格・検定試験の1部の方式として
認められなかったのがこの英検従来型なわけです。

こちらに対しての認識が誤っていました。

記事を読み、同日開催でないため
1日にすべての技能を試験できないことが参加要件を満たさなかったのだと
勘違いをしていました。

しかし、そうではなく、
大学入試センターが英検の従来型を不合格としたのは
参加要件第4の3「1回の試験で4技能すべてを評価する」を
満たさなかったためです。

「1日」ではなく「1回」、ここが肝です。
よく読まないといけませんね。
気を付けます。

英検の従来型は1次試験で「書く」「読む」「聞く」を
それに合格した者のみが2次試験で「話す」を受検します。

そのため、1次試験不合格者は「話す」を評価されないため
1回の試験で受検した高校3年生がすべての技能を評価できないわけです。

なるほど、そりゃ不合格にもなるなと理解をしました。

であれば
今後、従来型を
1次試験で合格不合格などは表記せず
全受検者にそのまま2次試験も別日で受けさせて
それから合否の判定を出すかたちにすればいいのでは
少し思います。

ただ、あとは準会場実施での不正などが
ないようにということもあるのかもしれません。
(検定で不正など言語道断ですが)
今回参加が許可された公開会場実施型(仮称)は
英検側から派遣された委員や教室監督責任者がいれば
準会場実施も可能なようです。

さて、どちらにせよ
新しい仕組みに対応するため
ちゃんと民間試験についてしっかり知らなくてはいけません。

長くなりましたが、
次回から英検の新型方式や
ほかの民間試験について取り上げていきたいと思います。

続く。

カテゴリー: 教育情報 パーマリンク